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12、定款の作成(1)〜定款の基本事項〜

定款の基本事項

マサル:先日勤めていた会社を退職し、今は自分の会社設立に向けて準備中。
A教授:かつてのマサルの恩師。会社設立についてとても詳しい。


<< ポイント >>
新会社法で会社を作るとき定款で決めておくべきことについて説明します。


A:さあここまででもう会社の大まかな骨組みはできたので、実際に定款をつくっていくことにしよう。 まずは定款に記載しておくべき事項について考えていこう。

ところで、定款に記載すべき事項としてはどういったものを記載しておく必要があるかわかるかなマサル君。

マ:そうですね。やはり会社を今後どういった形で運営していくかを決めておく必要があると思います。

A:そうじゃな。まず会社がどういった形でもって、また何を基準にして会社を動かしていけばいいか あらかじめ決めておく必要があるじゃろう。

このように会社の基本的なルールについてまとめたものを「定款」(ていかん) といい、これは株式会社に限らずすべての法人について作成しておかないといけないものじゃ

マ:いってみれば会社の「憲法」といえるものですね。

A:定款は会社の根本原則をまとめたもので、その中身を変えようとするときは株主総会で議決権の3分の2以上の多数の賛成を 採らないといけないから、そういう意味では会社の「硬性憲法」と呼べるじゃろう。

で、その定款をつくるにあたってまずは会社組織のことを考える必要がある。一口に会社を作るといってもさまざまなパターンがあるんじゃ。 それを知った上で会社づくりをしておかないとあとでまた定款を作り直さないといけないなどの不都合が生じることになるからのう。

マ:うわあ、それは面倒だなあ・・

A:今度の会社法では「定款自治」といって定款での権限が大幅に委譲されたため、 今後会社経営をしていく上で定款の役割はとくに重要となるといえるのでちゃんと決めておかないといけないぞ。

実際に定款をつくるその前に、今までに決めてきたことをここでもう一度おさらいしておこう。


★マサル君が予定している会社の機関設計


1、株式譲渡制限会社にする。

2、取締役はマサル君1人。

3、役員の任期は10年にする。

4、取締役会、監査役、会計参与は置かない。

5、資本金は、100万円。

A:とまあこんなところじゃろう。ではこの情報をもとに定款を作っていくぞ。 定款の内容はワードや一太郎などのワープロソフトで作っていけばよい。


「絶対的記載事項」って何?


マ:でもボク定款の実物って見たことないんで、どう書いていいかわからないです・・

A:定款の書式に関しては基本的に自由で、定款に必要な事項さえしっかり書いておけば どういった書式でも受け付けてもらえるんじゃよ。

マ:その「定款に必要な事項」ってのは何ですか?

A:そもそも定款として成立するためには原則書いておかないと無効になってしまう 事項があるんじゃ。

たとえば商号や目的、本店の所在地などがそうじゃな。これがないとそもそもどんな 会社なのかさっぱりわからないからな。これを「絶対的記載事項」というんじゃ。

マ:つまりその絶対的記載事項さえきちんと書いておけばあとはどういった書式 でもいいんですね。

A:まあ一応そういうことになるのう。ただし定款というのはその会社を代表する 大切な文書であるから、あまりにお粗末な内容だと公証人に認証を受ける際に厳しく チェックを受ける可能性があるから注意が必要じゃ。

また会社を今後やっていくにあたり定款というものはいろんな場面で登場する。 それがいいかげんなものだったらあとで困ることになるのは社長である自分ということに なるからな。だからはじめにしっかりとした定款を作っておく必要があるのじゃ。


★定款の記載事項

定款の記載事項は、大きく3つに分類される。

◎絶対的記載事項

定款に絶対に記載しておかなければならない事項。これが記載されてないと定款としては 認められない。

・商号
・目的
・本店の所在地
・設立に際して出資される財産の価額またはその最低額
・発起人の氏名または名称および住所

◎相対的記載事項

定款に記載しなくても定款そのものの効力には影響がないが、会社に効力を及ばされるときには 必ず定款に記載しておかなければならない事項。

・現物出資をするものの氏名または名称、出資の目的たる財産およびその価額ならびに その者に対して割り当てる設立時発行株式の種類および数。

・会社の成立後の譲り受けることを約した財産およびその価額並びにその譲渡人の氏名または名称。

・株式会社の成立により発起人が受ける報酬その他の特別の利益およびその発起人の氏名または名称。

・株式会社の負担する設立に関する費用。

◎任意的記載事項

定款に記載するかどうかは全く任意の事項。(但し公序良俗や会社の本質に反するものは認められない。)

定款は会社の基本原則をまとめた重要なものであるから、しっかり決めておくようにしましょう。


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